脇役だったガゴメ昆布に注目
ガゴメは、主に函館東海岸に生育している昆布の一種です。葉一面に複雑な凹凸模様を持つガゴメ昆布は、その籠の目のような姿から「ガゴメ昆布」と言われるようになりました。かつては真昆布などに比べ利用価値がないものとされていましたが、北海道大学の安井肇氏(北海道大学名誉教授・北海道立工業技術センター長)は早くからガゴメ昆布の秘めた力に着目し、地元でその価値を唱え続けました。この活動が実を結び、函館で本格的な有効活用が始まったのです。その後ガゴメの権威である安井氏の監修のもと私たち海藻活用研究所[北海道マリンイノベーション(株)]が北大ガゴメの契約栽培・研究・商品開発を行うこととなります。
栽培技術で生育期間を短縮
函館市沿岸は日本でも有数のガゴメ栽培に最適な環境であり、「北大ガゴメ」は北海道大学水産科学研究院が独自の海洋栽培技術で開発したガゴメ昆布です。ガゴメは多年生の海藻で、通常、天然で1年目の葉はあまり生長せず、大きくなるには2年はかかります。私たちは天然ガゴメ昆布のライフサイクルに着目し、北大海洋栽培技術で制御することで、通常1年6ヶ月かかる栽培期間も1/3となる6ヶ月まで短縮しました。これにより資源の安定供給ができるようになり生産量も増えました。生産者の協力のおかげで毎年、高い品質の昆布が作られています。
圧倒的な機能性成分
通常、天然のガゴメ昆布は機能性成分である「フコイダン」を真昆布の2倍含みますが、「北大ガゴメ」は北海道大学の開発した特別な栽培方法で育成しており、さらにガゴメ昆布の2倍(真昆布の4倍)以上のフコイダンを含んでいます。
フコイダンとは
近年美容と健康に大変注目されている水溶性粘性多糖類の一種です。フコイダンは、超親水性作用を持ち、水分を抱え込む保水力が非常に強いことでも知られています。
海藻に含まれるフコイダン量(g/100g乾燥重量)
北大ガゴメ昆布を使用した商品
海藻資源の多くは産地で採取、乾燥された後、加工原料として道外へ出荷されていますが、北大ガゴメについてはこの加工をできるだけ産地地域内で行うことで、商品の付加価値を地域に還元し、産業振興につなげる試みを行っています。これまでの研究・調査で培ったノウハウをもとにたくさんの商品が北大ガゴメブランドとして販売されています。
北大石鹸
北大ガゴメから、超親水性成分のフコイダンを独自の技術で抽出精製して配合。天然のフコイダンジェルの働きで肌に優しく、しっとりとマイルドな洗い心地です。マリングリーン&フコイダン、ピュアフコイダン、北大ガゴメ昆布石鹸の3種類があります。
細切り昆布/プレミアム粉末
乾燥させた北大ガゴメを細く刻んだ細切り昆布。サラダや漬物に混ぜたりそのまま食べることもできます。粉末タイプは料理に混ぜることで独特の粘りが加わります。
北大ガゴメとろみ醬油
本醸造醤油にガゴメ昆布特有のとろみを活かした甘味と旨みのある万能醤油です。刺身や冷奴、納豆などにお使いになると素材に絡み食材の味が引き立ちます。